2008-12-31から1日間の記事一覧

精細な忌諱に赤い湿気は微睡む 家老が麦の噴く命乞いの染みを摘み隠す時 日の囮に噛み砕く米の芯の気怠くおれは 気を結び ありもしない銜え煙草に火の粉を塗す毒で糺せ部屋の軌道が遠心で削がれ すべての色が真実を燻し漉し尽くすまで 襤褸切れの肌の破傷風…

粗景の不適な快晴だ 窓に老ける水蒸の即位が衣擦れに光の糟を叱る 待ちたければ待て 異国の処罰の無形には回帰を塗せ 食いつないだ脈に 明るい闇の祝祭 今夜を君の瘡蓋で塞ぎたい 君は幸福を死産したんだ