12月7日

冬になにもかもがかじかむ頃まではしばらくの間はもう、
あなたの姿を見る事もできないから、
あなたのラジオが放送される土曜の夜をなにより心待ちにしています。
あなたの声がエッチな言葉を拒むその声が好きだよ。
あなたの照れる顔を、必死で思い浮かべようとしても、
あなたのその姿を心のなかに映し見つける事がどうしてもできない、
あなたの照れる顔を僕は知らない、その事が何よりも悲しくて、
あなたの顔がどうやってピンクに香るのか、あなたの顔のその熱を、僕は必死に、
あなたをこの世界のなによりも知りたいと願える、
あなたはあなたの愛しさを密やかに隠してしまうようだ、
あんなにも強い瞳で、あなたは強さのなかに弱さを隠す、
あなたの所作は、あなたは、あなたは、ああ、女の子だ、女の子だ、
あなたのおでこのかよわさよ、
ラジオのなかで、
あなたが相槌するその呼吸のたびに洩れる息遣いだけを探してる。
唇が切れた。
あなたの唇にも恋が塗れて香るのなら、あなたの瞳にも恋がきらめくのなら、
こんなにも爛れたこの心にあなたを咲かしてしまう事が恐ろしい、まるで、焼け野原に花だ、あなたを私から護らなければ、この荒んだ心にあなたが咲いてしまう事から、
ああ、だめだ、あなたは刺さる、私に刺さる花だ、