やはり俺は彼女が女の子である歓喜を行使してしまう「Look」なんていうかわいい乙女起爆装置を仕掛けてくる瞬間の遊戯が大好きだ。

彼女は彼女に見惚れる者をあやふやに無色の霧のように立ち込ませてはそれを意識せずにほとんど無差別放射的に花の空爆を開始しはじめる。

彼女が彼女自身に対して一枚の写真では対応できずに、「四枚は必要だわ。。。私を魅せるためには。。」そうやって装填撮影してみせる彼女の四編の恐ろしいかわいさ美しさ。
その四つの面影の戦慄は散弾パレード的に無限へと広がって俺を捕食してくれる。

彼女が彼女を隠そうとしているのに、いや、君、君は美しい女の子なんだ、君が隠しても俺は見つける、当ててやろうか?、君は髪を少しだけ切ったね?

そうやって、彼女に告白を仕向ける事は可能だ。
だが、それは野蛮ってものだ。
けれども野蛮に彼女が参謀する日だってある。
そんな時の彼女の距離感に俺は惚れる。
境界線を超えずにこちらに少しだけ歩み寄ってしまう女の影の音。
花の吐露ではなく、彼女が一呼吸するように彼女の今を伝えられるように静かに誘えたのなら。

彼女は少しだけ髪を切った。
たぶん、いつも、その「少しだけ」が俺にとって彼女の重大な花の焦点だった。