日差しさえ見放した窓際にこれ以上なにを追いつめよう、世紀の篭城で僕は君の服を脱がしてしまうんだ、君の恋に腫れた唇がみてみたい、君以外は許さないと君の胸に指先で書こう、夜が光までに眩しいと吠える程に闇に身を打ちつけて、君を捕らえ君に告解させるのはどんな男だろう、愛する男の指先が君を傷つける、君の恋した瞳がみてみたい、俺はその美しさを何千里も離れた格子の透き間から覗くのか、灰の冷床が四季の揺りかごで二度と息を吹き返す事なく黒いワインの水泡が畏敬の寝言を朽ち分けてコンクリートに嘔吐する、だからどうした、俺は、俺は、俺は衣装の隅々まで君を見つける、夜空に君を蒔いた、額の汗の蒸発するその揺らぎまでもが君を軽視していた、君は、君は、君を軽視していた、君はこの世で最も美しい人なのに、俺の賛美を微笑みでかわす君のなんて美しい、俺は喉から欲情した神意のおべっかなんか言ってやしないんだ!、この命のかわりに君を讃えているんだ、微笑みでなんか返さないで、君の真顔がみてみたいんだ、僕の瞳を恐れた君の瞳がやがて雪溶けるように燃えるその気性の荒い君の鏡を、奮えるまつげ、君の瞳の虹彩の花が奮えて君のなかに僕を誘うその瞬間だけを夢見てしまうんだ、俺は水を食らい米を飲むんだ、姿勢の台座で、夜更かしの利子で、跪く朝日のねしょんべん便で!、君の胸の鼓動の高鳴りよ、その鐘の音よ、愛しい命の産声よ、愛情の血清酒で君の身体を洗ってやろう、君が水浴びしているその傍らで俺は神に銃口を宛てよう、神が君を見初めないように!、意思のほとぼりがさめたら僕らはくちになろう、君の肌が僕の肌を罵る、威勢のいい仕返しで!君は僕を抱きしめて!、血のなかで騒ぐ詩が君から僕を遠ざける、黙れ、言語の生け捕りの晩餐、なんてふざけた補食の誘い、言葉を君の瞳の海に棄てよう、ああ、ああ、僕は文明を裏切れる、あのいまいましい卑猥な正気から君の踊りが僕を連れ出す!、なにもない荒野へ、君と僕の魂しか存在しない暦の亀裂のベッドに!、虐げる股の滲みに僕はやさしく触れよう、僕らは互いを拾い上げる、互いの子のように、見渡す限りの機械の風たちの催す祭典に君を僕の王妃として君臨させよう、俺の膝のうえではじめて真実に君は踊るんだ、風が音を吐く、よせばいいのに、俺は君に惚れちまって、君を、君を、こんなにも抱きしめたいんだ、