媒体の新地に放された君を見上げてた、君の肌の色、君の肩幅、君の言葉から溢れる君の心を僕は必死で読み上げた、君の鼓動が君の声に映る時を必死で、僕のなかに君は充填されてゆく、君は僕のなかで存在を確実に息づかせていった、僕は一度たりとも君に詩なんて生んでやしない、ただ僕は、君の肌のうえでずっともがき苦しんでる言葉たちを紙に逃がしてやっただけだ、君が肌に瞳に髪に産んでおいて乱暴に見放した言葉たちを、ああ、僕自身が消え去るほど!、僕は君を思い浮かべることができるようになった!、君の身体の線!、君の肉感!、君を僕は知っていったように思った、君は僕のなかで君になっていったんだ、僕は君の名を知って君の微笑を知っているのだと思ってた、君の瞳の大きさ、大きさを測るタバコの箱を君の身体中にあてて、あてて、もう、すべてがどうでも良かった、